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LPC的ポルノ試写会へのご招待

更新日:2019年1月16日



ヨーロッパを中心に活躍するポルノ監督ERIKA LUSTの日本初試写会を行います。

ERIKA LUSTはスウェーデン生まれでスペインで活躍する映像作家。ラブピースクラブがEIKAに出会ったのは2012年のドイツ。既に「すごい作家が出てきたよ!」と噂になっていたERIKA LUSTの作品を観た時の衝撃は忘れられません。

日本のAV文化だと暴力や差別がエロの必要条件のように描かれることが珍しくないのですが、ジェンダーイクォリティが当然の前提とある社会でのポルノが、こんなに優しくて、こんなにエロティックなのかとはっとさせられたのです。「フェミニストとして正しいセックス表現はエロくない」というような偏見が、一気に吹き飛ぶというか。ポルノが嫌いなのではなく暴力が嫌いなのだ、エロが嫌いなのではなく差別が恐いのだ、セックスが嫌なのではなくセックスを楽しむための文化があまりにも欠けているのだ・・・と、ERIKA LUSTの作品に気がつかされることは、あまりにも大きかった。

これまでもフェミニストによるポルノ作品はありました。1980年代のキャンディダ・ロワイヤルはその先駆的存在で、女性が女性のためにセックスを表現する革命的な一歩でした。その後を継ぐ人もいないわけではありませんが、なかなか大きなマーケットになりにくい。その中で、ERIKA LUSTは大きな成功を収めつつあるフェミの希望の星! そんな作家です。

さて、そのERIKA LUSTの作品をラブピースクラブが日本の代理店として紹介することになりました。本格的な発売前に、試写会を行います。試写会の後には、どのようにお感じになられたか、また本当に楽しめるポルノとはどういうものか、そういうことを話し合う時間を設けます。

ご参加いただける方は、下記の応募方法で1月19日までにお申し込み下さい。

※開催要項が変更になりました。お時間帯が2部制となっております。 日時:2017年1月27日(金)    【第一部】PM5時~(約90分) 【第二部】PM7時~(約90分) 参加資格:成人女性 場所:ラブピースクラブ(丸ノ内線・大江戸線本郷三丁目駅より徒歩3分) 申し込み:件名に「エリカ・ラスト試写会申し込み」とお記しの上、ご希望の部(第一部もしくは第二部)とお名前とお電話番号をご記入下さい。メールにてお願いします。(応募締め切りは1月19日)

love@lovepiececlub.comお申込みは締め切りました ※抽選になった場合、結果はご当選者のみ1月20日18時までにお送りいたします。予めご了承くださいますようお願い申し上げます。 ※1月20日19時現在、全てのご当選者様にメールをお送り致しました※



 


ERIKA LUSTがTEDでスピーチした時の様子です。


日本語訳をつけました。笑いながら、そしてなんだか涙が出てくるスピーチです。


題名:今ポルノが変わる時-エリカ・ラスト

さあ、あるシーンを思い描いてみて。ポルノのシーン。どんなシーン? 女性、金髪で、ぴちぴちの服を来て、真っ赤な口紅で、巨乳。 ペニス・・・種馬サイズの(笑) 彼女は口をすぼめて男にフェラチオをしている  どうしてかって? 車が壊れた時に、その親切な人が助けてくれたから。(笑)

そのお返しのフェラで、男は女の顔中にぶちまけ、そして女はニッコリ微笑む(笑) 喜んでいるフリ。それがポルノ そして、そろそろポルノは変わる時

スウェーデンの大学で政治学とジェンダーを学んでいた私は バルセロナでフェミニストのアダルト映画製作者をしている。 人生のこの15年間は驚きの旅だった その旅で、ポルノを見て下品で後ろめたい気分を感じていた私は、自分が見たいアダルト映画を作るようになった。初めてポルノを見たのは仲の良い女友だちとのお泊りパーティーだった。

ポップコーンにパジャマ、そして…ポルノ。セックスの秘密を知ることに胸を躍らせた。 禁断の果実。そしてポルノを見てゲラゲラ、クスクスと笑って、そして嫌悪感を抱いた。 私たちはポルノを友人の父親の隠し場所に戻した。

六年後、大学の一年生だった時、彼がポルノを見ようと言ってきた。 ・・・もう一度見るべき?

ストップ! プレイボタンを押す前に、自分がどこから来たのかを思い出す。 私はスウェーデンから来た。 おそらく、フェミニストとしての意識が育つには最適な場所。 世界で初めて性教育を学校で必須にした国。 私は、フェミニスト。 セックスにポジティブなフェミニスト。 私の体は私のもの。男性と同じく楽しみのためにセックスだってできる。 それから寮の部屋に戻った。 彼がうずうずと待っているその部屋で、プレイボタンをを押して、何を見たと思う?

金髪の、ぴちぴちの服を来て、真っ赤な口紅に、スイカサイズのおっぱい... 何にも変わっていなかった 何一つ! エッチな主婦、欲情した家政婦、淫乱娘 男の欲望を満たすモノとしての女性 その時、フェミニストの私は裏切られ、アクティビストの私は頭にきた でも、セクシュアルな私は興奮した。

興奮は心地よいのにモノにされることは嫌。 私は困惑して、困惑した時にみんながするように、彼を責めた。(笑)

そう。男を責めて、ポルノを非難した。 そう。『ハードコア』という本に出合うまで。

バークレー大学のリンダ・ウィリアムズ教授の本に出合って、そこで、ポルノはただポルノであるだけじゃないと学んだ。ポルノはディスコース(対話・言説)。セクシュアリティーに関するディスコース(対話・言説)であると学んだ。男らしさや、女らしさ、そして私たちが日々演じる役割についての。

それは、私にとっての発見の瞬間だった。 そして、気が付いた。男性だけが、このポルノグラフィーのディスコースに参加してるってこと。 狂ったような性差別者、視野の狭い男、性の知識に欠く男たちだけが。

待って、でも世界は変わってきたんじゃないの? 女性の役割だって変化してきたんじゃない? 政治の世界で、職場で、家庭でも、ベットの中でも それで世界も良くなってきたんじゃなかったの? いたるところで、女性の役割は議論されている。 あらゆる場所で。ポルノ業界を除いて。 ポルノは変わらないといけない。 そのためには女性が必要。

女性のリーダーシップが プロデューサーや監督、脚本家として。 女性をポルノから追い出すのではなく、 女性に関わってほしい。 ポルノの世界には女性が必要。製作者側に。 私がやったことは、まさにそれ。

2004年、私は映画制作を学んでいた。 そこでの最後のショートフィルム制作の時に、思った。 「ポルノ作品を作ろう。今までとは違ったものを、私の価値観で撮る自主映画にしよう」 それで、『グッド・ガール』という映画を撮った。 さらに、それをインターネットでダウンロードできるようにした。 その反応に目を疑った。たった数日間に何百万もダウンロードされたんだから。 映画はメディアに取り上げられ、私自身も取り上げられた。 世界を抱きしめたいくらいに最高の気分。 母も電話をしてきて言った。 「エリカ、あんた一体、何してるの!? これで将来や仕事のキャリア、人生は台無しよ。それに、ご近所から何て言われるか分かる?」 彼女たちが「ポルノ」という言葉をどうとらえているか、まあ理解できる。 不潔、みだら、教養のない・・・。 でも、この映画監督こそが、私のやりたかったこと。ポルノ製作者じゃなく、 セックスの美しさを追求する今までとは違う、女性の視点からの映画製作者。

インターネット通信の3分の1がポルノ関連だって知ってる? けっこうな量でしょ? 4回に1度の検索リクエストがGoogleのポルノ検索ってことも? ティーンエージャーや私たちの子供たちが、セックスを体験する前に、オンラインでポルノを見ていることに気が付いてる?  ポルノが、今や性教育。 私たちのジェンダー教育にも影響を与えてる。 私たちの子供はどこで感覚を養っている? 不快な、間違った、男性優位のポルノ。 だから、ポルノは変わらないといけない。 アダルトコンテンツには人を興奮させるだけじゃなくて、教育し、勇気を与える力もある。

だから、私たちの世代はポルノグラフィーを考え直す責任があると思う。 誤解しないで、セックスは汚れていても結構。でも、その価値観はクリーンでないと。

私には7歳のララと4歳になるリヴという娘がいる。 彼女たちに、自尊心や体のイメージを フォトショップで加工されたスーパーモデルから学んでは欲しくない。 タバコを吸ったり、質の悪いファストフードを食べて欲しくない。 そしてもちろん、質の悪い、性差別主義者のポルノからセックスを学んで欲しくない。 子供たちに伝えなければ、自分と自分のセクシュアリティーを尊重し、価値を置くことを。 性をどう表現するか、じっくりと考えることも教えなければ。 そして、好き嫌いは関係なく、ポルノについても。

シーンを思い描いてみて。 今回はちょっと違うシーン。 魅力的な男性が、 雨にぬれた通りを歩いている。 彼は女性に会いに行く途中。 最近、あるイベントで出会った女性に。 それは、すごく刺激的なイベント。 気分が高まるような。 それは、TEDxのイベント そう、このイベント そこで…カット。

このシーンがどう終わるのか、それは皆さんの想像力にお任せします でも、分かっていることは、これから楽しむの彼だけじゃないってこと。 それが、私が広めたい価値があるアイディア 足を広げる価値があることも。

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